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　思い起こせば、当時の貴校の先生方が学科を問わず、教科を問わず、私たちへの教育に、卒業までの3年間、親族以上の愛情を注ぎ、まさに「向陽家」という家族のなかで、文字通り手塩にかけて育て上げてくださいました。私は現在、東京の大学で教壇に立っておりますが、時々、学生が影響を受けた人として、高校時代の恩師を挙げるのを見て、心ひそかに私と同じだと微笑ましく思っておりました。貴校でご教授いただいたことが、現在の私の学問の基盤となり、生き方の基礎になっていることを今回の訪問で改めて実感した次第です。

　初代理事長烏山武先生の建学の精神、教育の理念、校訓を今に受け継ぎ、「向陽の名をこそ惜しめ」の校歌の文言を胸に刻み、在学生の方々がそれぞれの道に勇猛邁進していただくことを切に願い上げます。

　100周年を迎える伝統ある貴校の、次の200周年へ向けて、益々のご発展に期待し、さらなる皆様方のご活躍を祈念いたします。まことにありがとうございました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和５年７月２２日