向陽高等学校

建学の精神

この建学の精神は、初代理事長 烏山武の思いを綴ったものである。

建学の精神

奉仕

支えられている自分が他を支えることであり、そのために自己を高めることによって支える力を大きくし、より良く生きることである。

教育理念

学章の「たちばな」のように強く、つつましく生きる女性を理想として、職業教育を通じ、勤労と責任、社会によろこびを持って迎えられる善良な人格を涵養する女子教育を行う。

本学園の前身となる「大村女子裁縫女学校」が創設されたのは大正13年。
初代理事長 烏山武は、女性が勉強したくても、職を身に付けたくても叶わなかった時代に、「善良な家庭婦人や職業婦人の育成」を目指して、女子教育の道を開きました。
その「博愛・慈愛」に満ちた教育理念は、創立以来長きにわたり脈々と受け継がれ、その時代に応じた職業教育を通して、社会に必要とされる専門的知識技能と豊かな教養を兼ね備えた善良な人格をもつ人材を育て続けています。
そして、この教育理念を受け継ぎ、次の校訓を定めています。

校訓

これらの校訓について、第2代理事長 烏山英也は手記の中で次のように記しています。
「本校の使命は全人的な教育です。若人が感性をより豊かにし、どのような環境でも将来を見通す洞察力を高め、自己の目標に向かって努力する意思を逞しくするための修練の場と考えます。人は、人との間に生きるという人間の生き方を大切にする、建学の精神「奉仕」に根差し、「自主・自立」を両翼に大きく未来へ羽ばたく青春を「明朗・積極・創造」をモットーに集う若者の青春ドラマを大切にしてやりたいと考えています。」

校名の由来

終戦後の昭和23年「学制改革」により、新生高等学校が発足しました。
終戦後という時代背景の中で、前途有為な若者への「博愛・慈愛」に満ちた教育理念の基、「希望を持ってひたむきに努力すること」を願い、「向陽」という二文字に次の思いを込め、学校名を「大村女子職業高等学校」から「向陽高等学校」に変更しました。
向:「未来に向かって、素直な気持ちと自分の考えで、ひたむきに励む」
陽:「周囲を明るく照らし、良い行いをすると必ず良い結果を享受する」

校章「たちばな」

橘は日本に古くから自生していた柑橘樹で、「非時の香菓」(ときじくのかくのこのみ:時を選ばず、いつでも実のなる香しい果実)とも称され、古来より繁栄や長寿の象徴として尊ばれました。京都御所紫宸殿の「左近の桜・右近の橘」や、文化勲章のモチーフとしても有名です。
初代理事長の烏山武は終戦後の学校改革を経て、この「たちばな」を校章としました。
その校章に込めた思いは、「たちばな」のように強く、つつましく生きる女性の育成を目指した教育理念の中で生き続けています。